ヤマサンの日本通史PartⅡ~産業革命から幕末維新・その⑤
おはようございます。(今日の起床時間=5:05)
アヘン戦争は確かに日本人に衝撃を与えました。しかしその情報が伝わったのはごくわずかの人間にとどまり(まあ、そですわな)圧倒的大多数の日本人は相変わらず天下泰平のノホホン生活を送っておりました。が、しかし。
とうとう正しい国際認識=「デンジャラスな帝国主義の世の中がすぐそこまで来ている」事を津々浦々に知らしめる事件が勃発いたします。
1853年、4艘の軍艦で乗りつけたアメリカ東インド艦隊のマシュー・ペリー提督は「ワシらに商売をさせろ」という要求を突きつけ、江戸湾で空砲をぶっ放したり勝手に測量をやって言ったりとやりたい放題をしていって帰りました。翌年再びやってきて強引に「日米和親条約」を締結、下田と函館を開港させます。ここに鎖国体制が終焉いたしました。
外交交渉をしにくるのに軍艦で乗りつける。まあ、鎖国中の日本はここまでしなければ話を聞かずにぶっ放してきたに違いないのでいたし方なしかもしれませんが・・・乱暴な話ですなぁ。当時の錦絵をみると人々の恐怖心が良くわかります。「帝国主義」の本質=暴力を背景にした経済活動の恐ろしさが大衆レベルに知れ渡った瞬間でもありました。
幕末維新はここから出発するともいえますが、立場は違えど共通のゴールが設定されました。それは「ヤクザな外国(列強諸国)に食い荒らされたくない!」でした。そのための方法論として当初2派に分かれました。
・とにかく野蛮な外国を従来通り立ち入り禁止にする。やってくる外国船は武力で排除!派
・怒らせると怖いのでとりあえず外国とよしみを結び、敵対するのは避けよう!派
前者を「攘夷論者」、後者を「開国論者」と呼びますが、あくまで違うのは方法論であり、ゴールは共通であったというのがワタクシの解釈でございます。
やがて「攘夷論者」も世界の現実をまざまざと見せ付けられます。世界中を荒らしまわっているヤクザなだけあってその武力も半端じゃない。250年間戦争もなしにノホホンとしてきた日本人が太刀打ちできる相手ではなかったのです。(長州←下関戦争 薩摩←薩英戦争)
そこで「攘夷論者」も必然的に「開国論者」に鞍替えすることを余儀なくされるのですが、その開国論にも2つの方法論が存在しました。
・今までの政治形態=幕藩体制を維持したまま外国の軍事技術を導入し、食い荒らされないための軍事力を持とうとする「護送船団方式維持派=佐幕派」
・300弱の地方自治体を吸収合併し、統一国家を作りその下で統一軍を持ち、その上で食い荒らされないための軍事力を持とうとする「M&A派=倒幕派」
言うまでもなく江戸幕府の体制は300弱の藩からなる「幕藩体制」です。いわば300弱の独立国の連合体とも言うべきものでありました。独立国ですから軍隊もそれぞれが持つものであり、統一の「日本軍」と言うべきものは存在しませんでしたし存在する必要がありませんでした。むしろ「存在させたくなかった」のです。邪魔だから。
しかし事態が事態となりました。300年前のノホホン国際情勢とはさすがに変化し、いつ食われるかわからないデンジャラスな国際情勢となってしまいました。侵略を受けたとしてもそれを裁いてくれるものは存在しませんし(鎌倉幕府以前の武士団の状況みたいですな)侵略の意志と能力を持った外国はすぐそこまでやってきています。
そんな中で土地・人民がばらばらな小国家=藩と言う単位でまとまっている状態というのは侵略しようとする側から見ればとても好都合でした。一つ一つ個別撃破していけばよいのですから。
ヤクザな外国とタメを張るためには統一の軍隊が必要で、統一軍を持つためには「統一国家」が必要なのは冷静に考えれば分かることです。しかし、当事者にとって今まで続いてきた慣習を脱するということはそれ自体大変なことですし、頑強な心理的抵抗感が立ちはだかります。ので、「保守的な改革派=佐幕派」と「過激な改革派=倒幕派」の間で激しい摩擦が繰り広げられました。幸運なことに時代の流れに沿った「倒幕派」が勝利してくれました。
自由競争の時代には護送船団方式から脱却し規制を緩和、競争力のある企業を生み出すことが是とされます。その過程で競争力を高めるための方法としてM&Aがあります。まさしく幕末維新とは「日本を丸ごとM&Aして「大日本帝国株式会社」を設立したようなもの」というのがワタクシの解釈でございます。ですから、維新の本質とは新撰組が活躍した「天誅」と言う名のテロでもなければ大政奉還・王政復古の大号令でもなければ戊辰戦争でもないと思います。それは・・・次回をお楽しみに!
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